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中瀬 吉昭; 嘉悦 勲*; 日馬 康雄; 瀬口 忠男
放射線化学の歴史と未来; 30年の歩み, p.306 - 325, 1990/11
3.1.4.トリオキサンの放射線固相重合の開発研究の歴史をまとめた。また、固相重合の発展として展開した低温放射線重合法による高分子材料の開発についてもまとめた。トリオキサンの場合、モノマー精製から安定化までの一貫したプロセスの工業化技術を確立し、テトラオキサンの場合、同時安定化固相重合プロセスを完成し、アセタール樹脂製造法として工業化技術を確立した。低温放射線重合では、ガラス性モノマーの固相重合をとりあげ、基礎研究から応用研究へと発展させバイオ関連技術を開発した。3.1.7.耐放射線性試験研究の必要性が、原子炉周辺で用いられる有機材料の重要性から確認されだし、照射効果の研究とともに、材料の健全性、信頼性の評価が必要となった。これにともない、試験条件の設定等評価のための試験法の開発が原子炉の安全運転のために必要なことなどの歴史をまとめた。
浅野 雅春; 吉田 勝; 嘉悦 勲; 森田 泰司*; 福崎 裕延*; 浅地 久子*; 真下 透*; 山中 英寿*
高分子論文集, 44(12), p.897 - 903, 1987/00
被引用回数:10 パーセンタイル:51.64(Polymer Science)-78Cで-propiolactone(PL)を放射線固相重合させたとき、重合収率は50kGyまで照射線量とともに増加した(50kGyで22%)。しかし、50kGyから200kGyの照射線量範囲での重合収率の増加分はわずか30%であった。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 小田島 晟*
Adv.Polym.Sci., 65, p.81 - 133, 1984/00
被引用回数:0 パーセンタイル:1.09(Polymer Science)放射線固相重合したポリトリオキサン、及びポリテトラオキサンの微細構造をX線回折挙動、融解挙動、及び放射線分解挙動から明らかにした。これらの挙動に対する熱処理効果から原試料の微細構造を推定し、電子顕微鏡観察等による確認を行った。放射線分解挙動から、分解しやすい領域があり、そこでは、重合過程で生じた歪みやねじりを持ったポリマー分子鎖がある。この領域は周期的に現れる。ポリトリオキサンは、主結晶と副結晶の二種よりなるが、ポリテトラオキサンは、重合温度により、二種又は三種の結晶よりなる。両ポリマーにおける繊維状の主結晶は、平均の結晶長として、500ポリトリオキサン)300ポリテトラオキサン)が得られた。本解析法は、ポリオキシメチレン以外の結晶性ポリマーの微細構造の研究にも利用できる。
小田島 晟*; 石橋 輝雄*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Polym.J., 15(5), p.331 - 335, 1983/00
被引用回数:1 パーセンタイル:14.41(Polymer Science)放射線固相重合ポリテトラオキサンの009と0018の非対称回折(曲線)の解析を行なった。80C以上の温度で重合したポリマーには、2種の結晶形が存在する。一方は、100の長さのラメラ晶で小さな歪因子をもつものであり、他方は、約250の長さの繊維状結晶で大きな歪因子をもつものである。80C以下の温度で重合したポリマーには、1種の結晶、繊維状結晶、が存在することを明らかにした。
中瀬 吉昭
熱分析実験技術入門, p.71 - 72, 1979/00
JAERI-A2395(JAERI-J3735,1973年)と同一であり、上記単行本に再録された。本書は熱分析の実験技術の入門解説書であり、熱分析装置製作に関する技術,無機物質,有機物質の熱分析,反応速度の解析,一般熱物性の測定法,及び周辺実験技術に関して、10章よりなる。標題の「放射線重合の熱化学」は、高分子,有機物質の熱分析の1節である。また、本書は真空理工(株)を発行所とし、科学技術社を販売元とし、販売ルートの1つとして丸善(株)を経て出版されるものである。
小田島 晟*; 石橋 輝雄*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
J.Mater.Sci., 13(1), p.77 - 83, 1978/01
被引用回数:1放射線固相重合ポリトリオキサンの照射によるボイド発生、欠陥生成についてX線回折、電顕観察、および放射線分解による重量減少から検討した。層状ボイドの発生は、ポリマーのミクロフィブリル中に存在(局所的に)する放射線で分解されやすい領域で起こる。線量の増加により層状が明確になるのは、分子の切断末端からの解重合によるものである。一方、小角X線散乱曲線の解析をTsvankin法を採用し、ポリトリオキサン中の副結晶分立、放射線に重量減少などを考慮して検討した結果は、上述のボイド構造の観測値を合理的に説明する。
林晃 一郎*; 嘉悦 勲
原子力工業, 24(9), p.71 - 77, 1978/00
放射線固相重合を結晶状態での重合と、準安定相である過冷却状態での重合反応に分けて、それぞれの特徴を述べ、応用的観点から前者についてはトリオキサンの固相重合によるポリオキシメチレンの製造を、後者についてはメタクリルエステル類の注形による有機ガラスの製造をそれぞれ例にとって、今日までの研究の進展と得られた成果の概要を解説した。結論として、これまでの研究結果から固相重合が放射線化学反応の特長をよく活かした分野の一つであり、多くのメリットをもっていることが明らかになったことを強調した。
小田島 晟*; 石橋 輝雄*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 21, p.149 - 150, 1978/00
放射線固相重合ポリテトラオキサン広角X線散乱曲線の解析を行った。62Cで重合したポリマーの散乱曲線は対称性がよい、この曲線を基に、非対称性である105C及び81C重合ポリマーの散乱曲線を分割し、ラメラ晶の存在による散乱があることを明らかにした。ラメラ晶の結晶サイズは100であり、小角散乱結果から得られた値と一致する。また、乱れ因子は小さい。一方フィブリル状結晶の乱れ因子は、ラメラ晶に比べて約3倍の大きさである。これらは固相重合における歪の生成と解放とを反映しているものである。
中瀬 吉昭; 早川 直宏; 栗山 将; 小田島 晟*
Japanese Journal of Applied Physics, 16(9), p.1703 - 1704, 1977/09
被引用回数:2放射線固相重合ポリテトラオキサンの微細構造は重合温度で大きく影響される。テトラオキサン分子の運動性をNMRで測定し、特に照射したモノマーでは70C以上で狭巾成分が出現する。これは重合活性末端の激しい動きのためと考えられ、それに伴って微細構造の変化、すなわち、ラメラ晶の生成が起こることを明らかにした。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 西島 啓喜*; 小田島 晟*
Japanese Journal of Applied Physics, 16(8), p.1417 - 1421, 1977/08
被引用回数:2放射線固相重合ポリトリオキサンは熱的に不安定なポリマーである。このポリマーの融解挙動の検討をするための基礎として熱重量変化-示差走査熱量同時測定を行った。試料系の熱伝導が良好であると、ポリマーの熱分解は融解の後で起こるから、融解挙動に対して補正の必要はない。熱重量変化の測定結果と示差走査熱量測定の結果とを比較するためには、試料系のふたからの熱伝達が、重要であり、ふたを通して分解生成ガスが拡散すればよく、銀製の鋼ぶたなどの使用は非常に有効である。
中瀬 吉昭; 加藤 俊夫*; 依田 修; 栗山 将; 小田島 晟*
Polym.J., 9(6), p.605 - 611, 1977/06
被引用回数:2ポリテトラオキサン(PTEOX)の小角X線散乱像に認められる赤道、および子午線方向の散乱は、未反応モノマーを除くと強くなることから、ボイドによるものであることがわかった。子午線方向の散乱には、約100長周期に対応するスポット状のものと、約500に対応するブロードなものとがある。140C以下の熱処理により、後者のブロードな散乱は高長周期側にシフトするが、これは、未反応モノマーの除去、及び低分子量ポリマーの熱分解とに関連している。PTEOX主結晶フイブリルは伸び切り型分子よりなるのものと考えられていたが、比較的大きな結晶粒のつながりであり、その間にボイドが存在するような構造とみなせる。一方上述の約100長周期構造を持つ結晶(ラメラ晶)は主結晶フイブリルの間に存在する。
中瀬 吉昭; 栗山 将; 西島 啓嘉*; 小田島 晟*
JAERI-M 7086, 23 Pages, 1977/05
放射線固相重合ポリトリオキサンの微細構造を融解挙動から検討した。融解挙動と重合条件との関係,融解挙動の加熱速度依存性、および照射効果を研究した。ポリトリオキサンの低収率では2種の結晶の集合体であるが、高収率になると少なくともそのうちの1種は過熱現象を起しやすいものに変化する。高収率の試料に小線量(1MR以下)を照射した場合、あるいは低速度で加熱した場合には、過熱現象は認められず、この領域のポリマー分子は歪を持っていると考える。また、大線量照射で層状ボイドが周期的に発生することを小角X線散乱および電子顕微鏡観察で確認し、放射線損傷の受け易い領域が周期的にポリマー結晶のC軸にそって存在することを見出した。
中瀬 吉昭
JAERI-M 7055, 34 Pages, 1977/04
ホルムアルデヒドの環状四量体であるテトラオキサン結晶の放射線固相重合により得られる結晶性ポリテトラオキサンの微細構造の解明を、エネルギー変化の観点から熱測定法で行った。また常にX線研究、および電子顕微鏡的解析結果と対比して検討を進めた。ポリテトラオキサンの微細構造を、ポリマーの融解挙動と重合条件(雰囲気、重合時間(収率)、分子量分布など)との関係、融解挙動の熱処理による変化などから推定した。重合温度が90C以下ではフィブリル状主結晶とそれと方位を異にした副結晶が生成し、80C以上では主結晶と、そのC軸に平行に配位したラメラ状結晶が生成する。また、80C~90Cで重合した場合、上記三者の共存したポリマー結晶が生成する。これらはX線散乱挙動の検討、および電顕観察から確認された。本報告は、これら熱測定における研究方法、および研究成果の概要を示したものである。
石垣 功; 渡辺 祐平; 伊藤 彰彦; 林晃 一郎*
J.Macromol.Sci.,Part A, 11(1), p.149 - 170, 1977/01
テトラオキサンと1,3-ジオキソランの放射線固相共重合に関する研究を行なった。本報では、本固相共重合反応における諸因子、たとえば照射線量,1,3-ジオキソラン濃度,重合温度・時間および系の雰囲気の影響を明らかにした。これらの諸因子と重合収率、生成ポリマーの熱安定性および溶液粘度との関係を求めて本固相共重合反応の特徴を明らかにするとともにトリオキサン-1,3-ジオキソラン系での結果(前報)と比較討論した。また、本系におけるback-biting反応により生成したトリオキサンをガスクロマトグラフィーから求め反応機構についても考察を行なった。
西島 啓喜*; 小田島 晟*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 20, p.533 - 534, 1977/00
放射線固相重合ポリトリオキサンを一定速度で過熱すると二段階で分解する。第一段は約200Cで始まり、第二段は約300Cから始まるが、照射により(0.1MR以上)第一段で分解する量は、線量の増加とともに減少し、第二段の分解終了点も高温側に移行する。これは、放射線分解により、ポリマー分子末端に熱安定性のよいメトキシ基、あるいは、ホルミル基が生成するためである。これらの末端基については赤外吸収で同定した。
小田島 晟*; 石橋 輝雄*; 森本 嘉吉*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 20, p.155 - 158, 1977/00
ポリテトラオキサンの放射線固相重合を80C以下で行うと主結晶と副結晶が生成し、80C~90Cではそれにラメラ晶の生成が加わり、90C以上では主結晶とラメラ晶が生成する。これらの試料の熱処理、あるいは線の照射により副結晶が消失するが、ラメラ晶はほとんど変化を受けない。しかし、重合時に発生した歪は消失する。すなわち、歪のある分子は熱処理あるいは照射効果を受け易い。また、大線量の照射により、周期的に層状ボイドが発生し、上記の効果の受け易い領域が、周期的にポリマーフィブリル上に存在することがわかった。
西島 啓喜*; 小田島 晟*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 20, p.241 - 242, 1977/00
放射線固相重合ポリトリオキサンが高収率で得られた場合、その試料は温熱性を有する。この温熱性は、低線量の照射、ロールミルによる粉砕、あるいは低加熱速度で測定した場合、などで消失する。そこで、温熱性の現われる機構について、重合条件を考慮して検討した。重合温度が融点(62C)に近く(例えば55C)、かつポリマー収率の高いとき(20%以上)に見出されるものであることがわかった。これは重合後期(収率大)で生成するポリマー結晶の性質の一つと考えられる。一方、温熱性のない結晶も生成し、2種の結晶が共存している。この2種の結晶に対する照射効果は低線量(1MR以下)では異なるが、大線量では大差はなくなる。
嘉悦 勲
工業材料, 24(7), p.48 - 56, 1976/07
放射線重合の分野における最近の研究の動向と成果をまとめて紹介解説したものである。特に広義の特殊条件下の重合反応に重点をおいて紹介した。すなわち結晶状態、ガラス状態、吸着状態、包接状態、単分子膜、エマルジョンなど特殊な相状態における重合反応の最近の研究について紹介し、また低温・高圧など特異な条件下の重合反応の現状についても解説した。放射線重合の特徴を特異な条件下の重合反応に求めて追求する研究は、放射線重合の分野における伝統的な研究の流れの一つであり、現存および将来にわたってこの流れから、新しい有用な応用の可能性が生れるであろうことを予想し、今後の展望についても言及した。
小田島 晟*; 石橋 輝雄*; 中瀬 吉昭; 栗山 将
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 19, p.161 - 164, 1976/00
ポリトリオキサン、およびポリテトラオキサンの針状結晶のX線回折法により、主結晶および副結晶のサイズ、歪を評価した。Fourier tranform method(FTM)とIntegral broadning method(IBM)の両者を検討し、IBMでも満足すべき結果が得られた。 PTOXの主結晶サイズは長さ550、巾300が得られた。再配列が起る温度域の熱処理では、少なくとも長さ方向の変化はほとんどない。部分融解が起った後(180C以上の熱処理)では、溶融結晶化晶のサイズに近い値(250が得られた。副結晶は長さ250、巾400が得られ、熱処理をしてもほとんど変化しない。しかし、その存在量は減少する。 PTEOXでは550と100が得られ、2種の結晶の生成が考えられる。熱処理により550は250にまで減少し、かつ回折ピークは1本になり、100は逆に増大したと考えられる。歪はいづれのポリマーにおいても熱処理により大きな変化はない。
森田 洋右; 石垣 功; 西村 浩一; 渡辺 祐平; 伊藤 彰彦
JAERI-M 6357, 19 Pages, 1975/12
トリオキサン及びテトラオキサンの放射線固相重合、または共重合によるポリオキシメチレン製造プロセスの開発を当開発室で長年にわたり研究してきた。本報は、その一環として、トリオキサンの固相重合物を有効に利用することを目的とした応用研究に関するものである。すなわち、トリオキサン固相重合物を有効に利用することを目的とした応用研究に関するものである。すなわち、トリオキサンの結晶軸にそって固相反応が進行し、非常に配向性の良いポリオキシメチレン結晶が容易に得られる。このポリマー結晶の繊維軸方向の引張強度は非常に大きいことが知られているが、複合材の強化材として、この潜在的な強度的特徴を有するポリマー結晶を利用することを試みた。マトリックス材として市販の不飽和ポリエステル樹脂、ウレタンエラストマー、スチレン等を用い、強化材としてトリオキサン固相重合物の繊維状のもの、及び軸方向の揃った繊維束、また比較例としてガラス繊維を用いた複合材を作成し、その物性値を評価した。さらに、クロロプレン系、ウレタン系接着剤を用いて、マトリックス樹脂と強化材の接着性の向上も試みた。